問題のあるハードウェア/ソフトウェア

                                        日付: 平成11年(1999年)12月28日 (火)
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   このリストは、FreeBSD(98) で使用できない、あるいは不具合を発生させると
   報告されているハードウェア/ソフトウェアを整理したものです。

   これらは、あくまでも報告者の環境において FreeBSD(98) を使用した結果であ
   り、環境または OS が異なる状況で使用した結果に関しては一切関知しません。
   また、このリストにあるハードウェアが、他の環境でも絶対に動作しないこと
   を示すものではなく、このリストにないハードウェアが必ず動作することを示
   すものでもありません。

   このリストは、特定の製品あるいはメーカーに対し支持あるいは不支持を表明
   するものでもありません。
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   XSERVER Accelarated-X, Metro-X
          AT 機のハードに依存しているため使用できない。

   TOOLS FIPS.EXE, PFDISK.EXE
          AT 機の HD 管理方法に依存しているため使用できない。

   CPU TI Tx486SXL2
          内部 2 倍速にならない。原因は CPU 判定ロジックが TI と Cyrix と
          の区別までは行っていないため。kernel conf に "options
          CPU_DIRECT_MAPPED_CACHE" を追加することで内部 2 倍速になる
          (2.2.5R-Rev01 以降)。

   CPU IBM IBM486SX3, 486SLC2
          BlueLightning として認識されないことがある。原因は CPU 判定にお
          いて Cyrix/IBM と判定するためのフラグ変化が起こらないため。

          以下のパッチで BlueLightning と認識させることができる。

--- sys/i386/i386/identcpu.c-  Tue Apr 13 12:13:03 1999
+++ sys/i386/i386/identcpu.c   Tue Apr 20 08:48:57 1999
@@ -665, 7 +665, 7 @@
        u_char  ccr3;
        u_long  regs[4];

-       if (strcmp(cpu_vendor, "CyrixInstead") == 0) {
+       if (strcmp(cpu_vendor, "CyrixInstead") == 0 || *cpu_vendor == '\0') {
                if (cpu == CPU_486) {
                        /*
                         * These conditions are equivalent to:
@@ -679, 6 +679, 8 @@
                                return;
                        }
                }
+       }
+       if (strcmp(cpu_vendor, "CyrixInstead") == 0) {
                switch (cpu_id & 0xf00) {
                case 0x600:
                        /*

   CPU Cyrix Cyrix486DX
          CPU cache を write-back モードにしていない。以下のパッチで無条件
          に write-back モードにできる。

--- sys/i386/i386/initcpu.c-   Mon Jan 18 16:37:38 1999
+++ sys/i386/i386/initcpu.c    Wed Jan 20 17:57:28 1999
@@ -156, 6 +156, 10 @@
        u_long  eflags;
        u_char  ccr2;

+#if defined(PC98) && !defined(CPU_UPGRADE_HW_CACHE)
+       need_post_dma_flush = 1;
+#endif
+
        eflags = read_eflags();
        disable_intr();
        invd();
@@ -163, 6 +167, 14 @@
        ccr2 = read_cyrix_reg(CCR2);
 #ifdef CPU_SUSP_HLT
        ccr2 |= CCR2_SUSP_HLT;
+#endif
+
+#ifdef PC98
+       /* Enables WB cache interface pin and Lock NW bit in CR0. */
+       ccr2 |= CCR2_WB | CCR2_LOCK_NW;
+       /* Unlock NW bit in CR0. */
+       write_cyrix_reg(CCR2, ccr2 & ~CCR2_LOCK_NW);
+       load_cr0((rcr0() & ~CR0_CD) | CR0_NW);  /* CD = 0, NW = 1 */
 #endif
        write_cyrix_reg(CCR2, ccr2);
        write_eflags(eflags);

   CPU I-O DATA PK-X486S50 + NEC PC-9801RX2
          3.3R-Rev01 では、FPU の認識で panic する。原因は不明。

          FPU を切り放すと回避できる。2.2.8 + BlueLightning patch では起こ
          らない。

   PC EPSON PC-486HX, HG, HA
          CPU スイッチを High にするとリセットがかかる。原因は 2nd Cache
          の制御が特殊であるため。2.2.5R-Rev02 で対応。

   PC NEC PC-9821Xa(無印), EPSON PC-586RA, RV, RX, MV
          2.2.1 のインストーラの UserConfig を抜けるとリセットがかかる。原
          因は不明。

          おそらく EPSON PC-586RT, RJ も同様と思われる。他のバージョンのイ
          ンストーラでは平気という報告があるが、機種によって微妙に違うよう
          である。他のマシンでインストールした HD をつないで使用した場合は
          問題なし。

   PC NEC PC-9821Ra20, St15
          signal 11 が発生して使用できない。原因は CPU の errata?。
          2.2.6R-Rev02 で対応。

   PC NEC PC-9821Xa(無印), Xp, Cb, Cs2
          2.2.6R-Rev02 および 2.2.7R-Rev01 の sysinstall のデバイスのプロ
          ーブ中に panic する。原因は wfd ドライバのバグ。以下のパッチで修
          正可能。

          ATAPI の SuperDisk や ZIP を全く使用しない場合は、kernel conf か
          ら wfd ドライバを除くことでも回避できる。

--- sys/i386/isa/wfd.c-        Mon Apr 12 20:15:23 1999
+++ sys/i386/isa/wfd.c Mon Apr 12 20:15:44 1999
@@ -201, 7 +201, 7 @@
        bufq_init(&t->buf_queue);
        t->ata = ata;
        t->unit = unit;
-       lun = t->lun = wfdnlun++;
+       lun = t->lun = wfdnlun;
        t->param = ap;
        t->flags = F_MEDIA_CHANGED;
        t->refcnt = 0;
@@ -262, 6 +262, 7 @@
                                    DV_CHR, UID_ROOT, GID_OPERATOR, 0640,
                                    "rwfd%d", t->lun);
 #endif /* DEVFS */
+       wfdnlun++;
        return (1);
 }

   PC NEC PC-9801BX4, PC-9821Xs, Xp, Xe, Cb
          boot 時に "wdc0: unit 3 (atapi): < SOSOSOSOSO..." のような壊れた
          メッセージと "unknown ATAPI protocol=3" が表示される。原因は不明。

          以下のパッチで回避可能と思われる。または、kernel から ATAPI サポ
          ートを削ると消えるが、その場合は ATAPI CD-ROM 等は使えない。

--- sys/i386/isa/atapi.c-        Sat Jun  5 14:07:45 1999
+++ sys/i386/isa/atapi.c     Fri Oct 29 23:34:45 1999
@@ -570,6 +570,21 @@
        if (! ap)
                return (0);
        bcopy (tb, ap, sizeof *ap);
+
+#ifdef PC98
+       /*
+        * Check model string.
+        * If all of it makes unprintable characters, ignore this device.
+        */
+       for (cnt = 0; cnt < sizeof(ap->model)-1; cnt++) {
+               if (ap->model[cnt] >= ' ')
+                       break;
+       }
+       if (cnt >= sizeof(ap->model)-1) {
+               free (ap, M_TEMP);
+               return (0);
+       }
+#endif

        /*
         * Shuffle string byte order.

   PC NEC PC-9821Rv20, Rs20
          割り込みモードを「拡張」にすると、デバイスのプローブ後にフリーズ
          する。原因は不明。

          割り込みモードを「互換」にすると正常動作する。または SMP 化パッ
          チを当てると APIC モードのままでも動作したとの報告あり。SMP 化パ
          ッチの詳細は FreeBSD98-testers ML で問い合わせのこと。

   PC NEC PC-9821Rv20, Rs20 他 IDE 対応機種
          controller wdc0 があるのに disk wd? を全て無効にしたカーネルを作
          ると panic を起こす。原因は、IDE ドライバがそのような事態を想定
          していないため。3.3R-Rev01 から対応。

          IDE バス上に HD がなく ATAPI デバイスのみがある環境においても、
          ダミーの disk wd0 を定義することで回避可能。または、以下のパッチ
          で修正できる。

--- sys/pc98/pc98/wd.c-        Sat Jun  5 14:07:45 1999
+++ sys/pc98/pc98/wd.c Fri Aug 27 19:33:35 1999
@@ -791, 12 +791, 6 @@
                }
        }

-#ifdef PC98
-#ifdef COMPAT_ATWDC
-       if (!compat_atctrlr)
-#endif
-       outb(0x432, (du->dk_unit)%2);
-#endif /* PC98 */
 #ifdef ATAPI
        /*
         * Probe all free IDE units, searching for ATAPI drives.

   PC NEC PC-9821Xa10 + LAN ELECOM LD-PCI2TS
          10BaseT のケーブルを接続したままだと IDE を認識しない。原因は不
          明。

   BOOTMGR ICM HD 起動メニュー
   BOOTMGR Logitec HD 起動メニュー
          FreeBSD(98) をブートできない。原因は NEC 純正の固定ディスク起動
          メニューと非互換な部分があるため。NEC/EPSON 純正の固定ディスク起
          動メニューに変更する必要がある。

          現在の FreeBSD(98) のブートローダが NEC 純正の仕様に依存している
          らしいが、詳細は不明。また、緑電子の "大磁主" のブートメニューか
          らは起動可能。

   FDD NEC PC-9801NS/R, NX/C 内蔵
          1.44M モードが使用できない。原因は不明。

          これらの機種は 3modeFDD の初期サポートであり、それ以降のものと
          FDD I/F が異なるらしいが、詳細は不明。時期的にみて、おそらく
          9801NL/R も同様と思われる。
          boot フロッピーとして 1.44M を使うことは可能。また、BIOS で
          1.44M をアクセスした後、ハードリセットなしに FreeBSD(98) を起動
          すれば 1.44M を使用できる。

   IDE HD I-O DATA HDN-540N, 800N
          ブートの途中でフリーズする。原因は不明。

          セカンダリ IDE コネクタにハードディスクを接続している場合は正常
          に起動する。また、kernel conf から wd0 以外の wd デバイスをはず
          し、"options ATAPI" と "options ATAPI_STATIC" を削除しても正常に
          起動する。

   ATAPI CD-ROM NEC PC-9821Ct, Cr, Cx 内蔵
          2.2.1 のインストーラが起動しない。原因は不明。

          2.2.2(PAO) のインストーラおよび 2.2.6R-Rev02 なら起動するとの報
          告あり。CD-ROM のケーブルをはずすと正常に起動することから、
          CD-ROM 側の問題または CD-ROM とドライバの相性問題の可能性が高い。

   ATAPI CD-ROM NEC PC-9801BX2 内蔵
   ATAPI CD-ROM NEC PC-9821Ce2, Cs2, Xs, Xp 内蔵
   ATAPI CD-ROM NEC PC-CD60D
          アクセス中にエラーやフリーズ、リブートが発生する。原因は、ATAPI
          コマンドレベルの応答が遅いのでドライバ側とタイミングがあわないと
          いうものが有力。

          リビジョン 260/.140, 260/.160, 260/.175 での報告。260/.250 では
          問題ないとの報告あり。Windows95, MS-DOS でもまともに動かなかった
          との報告あり。ドライバの待ち時間を長くするパッチが
          [FreeBSD-users-jp 30624] にあり、同じものが 2.2.7R-Rev01 以降に
          採り入れられたが、それでも問題が解決しないリビジョンが存在する。
          また、Xs については、CD-ROM を選ぶことや、3rd パーティ製品で Xs
          のみの注意事項があること等から、IDE BIOS 周りの問題ではないかと
          の推測もある。

   ATAPI CD-ROM NEC PC9821Xn/C9W, Xp/C8W, Xs/C8W, Ap3/C9W 内蔵
   ATAPI CD-ROM NEC PC-CD60D
          音楽 CD の再生がうまくいかない。原因は、msf データとして BCD 値
          を要求するため。

          http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/FreeBSD/CD/CD60D.html に詳細
          情報あり。

   ATAPI CD-ROM I-O DATA CDV-AB6
          ブートの途中でフリーズする。詳細は不明。

          ファイルベイ用。プライマリのスレーブにつなぎ直すと正常となるとい
          う報告あり。

   ATAPI PD NEC PC-9821RvII, Rv20 内蔵
          ドライバがないので PD としては使用できない。CD-ROM としては動作
          する。

          PR の kern/10116 にパッチあり。

   SONY CD-ROM MELCO CDI-FBY
          ドライバがないので使用できない。

          ファイルベイ用。AT 版では scd ドライバで対応している SONY オリジ
          ナル I/F の CD-ROM。

   MATSHITA CD-ROM I-O DATA CDBOX
          2.2.6 のインストーラでは使用できない。原因は、AT 版の matcd につ
          いての errata と同じ理由。2.2.7R-Rev01 で修正。

   IDE I/F I-O DATA IDE-98
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。UIDE-98 のほうは 3.0 から対応。

   IDE I/F I-O DATA UIDE-98
          Primary, Secondary の両方で DMA 転送を指定するとフリーズする。原
          因は不明。

   SCSI I/F ICM IF-2770, 2771, 2771ET (の SCSI 部分)
          使用できない。原因は NEC 55 ボードと非互換な部分があるため。

          ボードは認識するが、接続されている SCSI 装置を認識できない。55
          ボードに対して、いくつかのレジスタが拡張されているらしく、それを
          制御しないと正常に動作しないようである。386BSD(98) 時代にはパッ
          チが存在したようであるが、あまり安定していなかったらしい。

   SCSI I/F MELCO IFC-NP
          ドライバがないので使用できない。

          Adaptec AHA-2920 相当品。これらは FutureDomain 由来のボードであ
          り、AHA-2940 とは別物。PAO の stg ドライバまたは配布物の
          xperimnt/aha2920 をベースに開発すれば使用できる可能性あり。

   SCSI I/F I-O DATA SC-98/PCI
   SCSI I/F MicroStaff MPS32A
          3.x では、ボードは認識するが、接続されている SCSI 装置を認識でき
          ない。原因は、これらボード上の BIOS の PCI configuration がドラ
          イバの想定しているものと異なるため。

          SC-98/PCI は、BIOS を最新版に Update すれば使用可能。カーネル
          conf ファイルに "options NCR_IOMAPPED" を追加することで、状況が
          変化する可能性あり。

   SCSI I/F NEC PC-9801-55 および互換ボード
          3.x では、起動時および shutdown 時に "Synchronize cache failed,
          status == 0x4, scsi status == 0x2" というエラーメッセージが表示
          されることがある。原因は不明。ただし、このエラーが表示されること
          による直接の実害は報告されていない。

          SCSI コマンドの "Synchronize Cache"(0x35) と関係があると推測され
          る。これは必須コマンドではないため、古い SCSI-1 のデバイスの場合、
          単に、このコマンドをサポートしていないだけということが考えられる。
          その一方で、新しい SCSI デバイスでも出るという報告もあり、bs ド
          ライバの CAM 化に起因する問題である可能性も残っている。

    SCSI I/F NEC PC-9801-55 および互換ボード + SCSI CD-ROM/MO
          3.x では、メディアが挿入されていないと、一旦認識されたドライブが
          "got CAM status 0x4" というメッセージが表示されるとともにデバイ
          スリストから削除されてしまい、アクセスできない。原因は不明。

          bs ドライバの CAM 化が不完全なためと思われるが、詳細は不明。
          "camcontrol rescan bs0" というコマンドを実行すれば、再認識させる
          ことができることがある。または、起動時からメディアを挿入していれ
          ば回避可能。
          /sys/i386/isa/bs/bavar.h で #define されている RETRIES を 1 にす
          ることで、不完全ながら回避することができたとの報告があり、これが
          もっとも本質に近い手がかりと思われる。

    SCSI I/F NEC PC-9801-55 および互換ボード + MELCO SDAT HD
          3.3 にて、起動時にハングアップすることがある。原因は不明。

          bs ドライバの CAM 化に起因する問題、または SDAT との相性の可能性
          があるが、詳細は不明。/etc/fstab で fsck の順序を変えたり、パー
          ティション作成において「他の OS を同居させる余地を残さない」設定
          にすると状況が改善されることがある。

    SCSI I/F NEC PC-9801-100

    SCSI I/F Adaptec AHA-1030P,1030B
          3.x では、ドライバが CAM 化されていないので使用できない。
          3.4R-Rev01 で対応。

   SCSI CD-ROM NEC PC-9821Ap2, Ce 内蔵
   SCSI CD-ROM NEC PC-CD50, PC-CD60F, PC-CD103
   SCSI MO ICM MO-4120
   SCSI MO COPAL CS-M120WA
          uk0: Unknown となって認識されないことがある。原因は、これら装置
          が SCSI バージョンとして 0 を返すため。[FreeBSD QandA 管理番号
          :354] の対策を施すことにより使用可能。

          PC-CD60F は DIP-SW5 を on に切替えることにより SCSI 2 を返すよう
          になる。また、MO-4120 は DIP-SW1 が on(PC-OD301 互換モード) なら
          SCSI 2 を返す。

   SOUND NEC PC-9801-118
          ドライバがないので使用できない。

   SOUND NEC PC-9801-86 および互換音源
          サウンド出力時に "isa_dmadone: channel 0 not active" という警告
          メッセージが表示される。原因は pcm(86 音源) ドライバのバグ。

          実害は無いので無視してよい。また、3.1R-Rev01 の nss ドライバでは
          修正された。

   SOUND NEC CanBe 内蔵音源
          mss ドライバで認識されないことがある。また、認識されても、大きな
          サウンドファイルを再生しようとすると途中で止まる。原因は不明。

   ETHERNET 各社 NE2000 互換 PCI ボード
          認識時に kernel が panic する。原因は ed ドライバのバグ。
          2.2.5R-Rev01 で対応。

   ETHERNET MELCO LGY-98
          ブート時、"ed2: ....." のメッセージの直後でハングする。原因は
          ed2(EGY-98) のプローブ処理との干渉。必要のない ed デバイスを
          disable することで回避可能。

   ETHERNET I-O DATA LA/T-98, ET/T-98
          LD-BDN と誤認識されて正常動作しない。原因は、LD-BDN と構造が類似
          しているので、自動判別が困難であるため。必要のない ed デバイスを
          disable することで回避可能。

   ETHERNET Allied-Telesis RE-1000Plus
          リブートすると IRQ は正しいのに "wrong IRQ setting in config?"
          が出て使用できないことがある。原因は不明。

          fe ドライバでの初期化処理に問題があると思われるが詳細は不明。
          /etc/rc 等で、ifconfig fe0 down; ifconfig fe0 up すると、とりあ
          えず使える。3.1 以降の新しい fe ドライバでは改善されている可能性
          がある。

   ETHERNET Contec C-NET(98)E
          netstat -i で表示される Ierrs の値が異常に大きい。また、トラフィ
          ックが多い場合にパケットが流れなくなることがある。原因は不明。

   ETHERNET NEC SV-98/2-B06
          多量データ転送時、"Receive overflow error" が出て、場合によって
          はハングする。原因は不明。ただし、2.2.5 以降では問題の発生は報告
          されていない。

          Am79C970(PCnet-PCI) を使った PCI bus のボード。PCnet-PCI のデー
          タシートは http://www.amd.com/products/npd/techdocs/18220c.pdf
          より入手可能。

   ETHERNET NEC SV-98/2-B05, B06
          FreeBSD(98) 2.2.8 および 3.0 で認識されない。原因は、PCI Bus の
          ボードなのに、チップ ID として Am79C965(PCnet-32 VL-Bus) を返す
          ため。

          AT 機でも同様のボードがあることが報告され、2.2.8 リリース後に修
          正された。よって 3.1 では対策済だが、2.2.8 でも以下のパッチで認
          識可能と思われる。

--- sys/i386/isa/if_lnc.c-     Tue Mar  2 19:08:13 1999
+++ sys/i386/isa/if_lnc.c      Tue Mar  2 19:08:36 1999
@@ -1350, 7 +1350, 7 @@
                sc->bdp = iobase + PCNET_BDP;

                sc->nic.ic = pcnet_probe(sc);
-               if (sc->nic.ic >= PCnet_PCI) {
+               if (sc->nic.ic >= PCnet_32) {
                        sc->nic.ident = NE2100;
                        sc->nic.mem_mode = DMA_FIXED;

   ETHERNET Contec C-NET(98)S + CPU Cyrix 5x86
          Device timeout -- Resetting が出て、異常に遅い。原因は
          C-NET(98)S がバスマスタで CPU と非同期にメモリを更新するにもかか
          わらず、CPU がメモリに対して write-back cache モードでしかアクセ
          スできないため。ソフトウェアでの対応は困難。

   ETHERNET Intel EtherExpress/98
   ETHERNET Networld 98X3Dash
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。FreeBSD の ix ドライバ (現 ie ドラ
          イバ) から移植したものらしいので、逆移植すれば動く可能性大。共有
          メモリを使う PC/AT の EtherExpress/16 とは異なり、PIO でデータの
          入出力を行う必要がある模様。

   ETHERNET MACNICA(Excelan) EXOS-298, 298TP
          ドライバがないので使用できない。

          Intel i80186+Intel i82586 のインテリジェントボード。AT 版では、
          同じような構造のボードについては ie ドライバでサポートしている。

   ETHERNET NEC PC-9867, 9868
          ドライバがないので使用できない。

          NEC V50+AMD AM7990 のインテリジェントボードらしい。

   ETHERNET 3Com 3CJ5098(EtherLink/98)
   ETHERNET NextCom NC5098(NextLink/98)
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。NS DP83902 を使用している模様。
          3C509 系 (ep ドライバ) のボードとは別構造。パッチが寄贈され、現
          在、採用に向けて検討中。

   ETHERNET 3Com 3CJ5098N(EtherLink/98N)
   ETHERNET NextCom NC5098N-TP(NextLink/98N)
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。NS DP8390 相当品を使用している模様
          だが、3CJ5098/NC5098 とも別構造。

   ETHERNET NEC PC-9801-83, 84, 103, 104
   ETHERNET NEC PC-9801N-25, J02, J02R
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。NS DP83934 (SONIC-T) を使ったボー
          ド。SONIC-T は DP8390 (ed ドライバ) とのソフトウェア互換なし。
          SONIC-T のデータシートは
          http://www.national.com/pf/DP/DP83934.html より入手可能。本来
          32bit Bus を想定した SONIC-T を C Bus で使うため、メモリウィンド
          ウを使ってデータの入出力を行っている模様。

   ETHERNET Allied-Telesis SIU-98-D, E
          SIC-98 のドライバでは動作しない。SIU-98 無印とはボードの作りが異
          なるためと思われるが、詳細は不明。

   ETHERNET Allied-Telesis SIC-98-E, W
          SIC-98 のドライバで動作させると、本体内蔵 DMA を使用する機器
          (DMA モードの SCSI や FDD 等) が不安定になる。原因は不明。

          dd での転送ブロックサイズを 256KB 程度に大きくするとフリーズする。
          SIC-98-E の使用を止めたり、SCSI I/F をバスマスタや SMIT モードに
          すると発生しない。

   ETHERNET Ungermann-Bass Access/PC N98C+ (model PC85151)
   ETHERNET Ungermann-Bass Access/NOTE N98 (model PC86131)
          PC85152 のドライバでは動作しない。LAN コントローラが Fujitsu
          MB86950B であり、MB86960 とは互換性がないため。

          NetBSD/pc98 では対応している。

   ETHERNET Logitec LAN-98TP, 98T25P
   ETHERNET NextCom NextLink-III PC9800C
          ドライバがないので使用できない。

          MAC アドレス次第だが、C-NET(98)P2 として fe ドライバで認識できる
          可能性あり。

   ETHERNET Ratoc REX-9880, 9881, 9882, 9883
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。
          http://plaza17.mbn.or.jp/~chi/myprog/FreeBSD/rex80.html にてテス
          ター募集中。

   ETHERNET Ratoc REX-9886, 9887
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。
          http://plaza17.mbn.or.jp/~chi/myprog/FreeBSD/rex.html にてテスタ
          ー募集中。

   ETHERNET MELCO LCI-T2S
          lnc ドライバで認識されない。原因は不明。

          PC/AT では、3.3-RELEASE なら正常に認識/使用できたとの報告あり。

   ETHERNET NEC PC-9821NR-B06
          10M では動作しない。また 100M ではパケットの数が増えるとカーネル
          ごとフリーズする。原因は不明。

          PC-9821Nr15/S14F 内蔵。DEC 21143-TB を使用しており、ボード自体は
          de ドライバで認識されている。

   ETHERNET Soliton SB-9801,SN-9801
   ETHERNET Fujikura FN1700-98, FN1702-98, FN1800-98N, FN1802-98N
   ETHERNET Networld EC-98S, EP-98S
          ドライバがないので使用できない。

          NetBSD/pc98 では対応している。NS DP8390 相当品を使用している模様。
          EC/EP-98S は、3.3R-Rev01 からサポートされた EC/EP-98X とは別構造。
          パッチが寄贈され、現在、採用に向けて検討中。

   SERIAL NEC PC-9821Cb 内蔵, SV-98 model 3 内蔵
          3.1R-Rev01 および 3.2R-Rev01 でシリアル通信を行うと、通信プロセ
          スがフリーズする。原因は V.FAST モード対応機種と誤認識されるため。
          以下のパッチで修正可能。

--- sys/pc98/pc98/sio.c- Wed Sep 22 18:41:16 1999
+++ sys/pc98/pc98/sio.c Wed Sep 22 18:44:03 1999
@@ -4713, 9 +4713, 18 @@
                iod->irq = 4;

                /* XXX check new internal port. */
-               outb(0x13a, 0);
+               outb(0x13a, 0x8c);
                DELAY(10);
                for (tmp = 0; tmp < 100; tmp++) {
+                   if ((inb(0x13a) & 0x80) != 0) {
+                       tmp = 0;
+                       break;
+                   }
+                   DELAY(1);
+               }
+               outb(0x13a, 0);
+               DELAY(10);
+               for (; tmp < 100; tmp++) {
                    if ((inb(0x13a) & 0x80) == 0) {
                        PC98SIO_baud_rate_port(if_type) = 0x13a;
                        if_8251_type[if_type].name = " (internal fast)";

   SERIAL MELCO IND-S, IND-SP(シリアル部), IND-SS(シリアル部)
   SERIAL I-O DATA RSA-98
          ドライバがないので使用できない。

          3.1 以降の sio ドライバには対応コードが含まれているが、動作しな
          いとの報告あり。

   PARALLEL MELCO IND-SP(パラレル部)
          ドライバがないので使用できない。

          3.2 の ppc ドライバで動作する可能性あり (port 0x540, irq 12)。

   PARALLEL NEC PC-9801NS/A 内蔵
          3.2 では、デバイスの認識時にリセットがかかる。ppc ドライバを
          disable にすることで回避可能。

          IEEE STD 1284 搭載機ながら、ECP モード未対応であることが影響して
          いる可能性があるが、原因は不明。

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chi@bd.mbn.or.jp